熱中症について、様々なご質問をいただきます。
中でも多い質問に、
Q熱中症で熱が高い時、頭が痛くなってきた時は解熱鎮痛薬を服用してもよいですか?
Aカゼやインフルエンザの発熱には解熱鎮痛薬が使われますが、熱中症は熱とは別のしくみで起こるので、推奨されない対処法になります。
発熱は脳(視床下部)が体温の設定を上げている状態なので、解熱薬で戻せます。
熱中症は身体は正常でいても、外からの熱がこもっている状態なので、解熱薬ではさがりません。
熱中症では脱水や高体温により、腎臓 肝臓 血液の働きは低下している時に解熱鎮痛薬の使用はかえって身体に負担をかけてしまうので要注意です。
Q熱中症になった時の薬はあるのですか?
A熱中症の治療で内服薬は用いません。
経口補水液やビタミン剤を使った治療になり、意識障害や嘔吐をくりかえして水分が飲めない時は点滴を行います。
どちらも、店頭でよくいただく質問でしたが、
熱中症に対して即効性のある自身でできる対処法として、重要なのが早急に体温を下げる事です。
・涼しい場所に移動する
・身体を冷やす
・水分補給
・衣類を緩める
これらの対処法で症状が改善しない場合や、頭痛 吐き気 意識障害がみられる場合は、すぐに医療機関の受診をお勧めします。
中医学では熱中症を防ぐために、夏場の胃腸機能を整える事に重きをおきます。
なぜ、熱中症予防に胃腸の回復? と思われがちですが、
スポーツドリンクなど水分補給をしても、吸収するのは胃腸です。
暑さで胃腸がバテてしまうと水分は吸収できません、
また、熱中症にならない為に食事から摂取するナトリウム カリウムも身体が吸収できなくなってしまいます。
全身のすみずみに水分と栄養分を運ぶパワーも胃腸の元気から作られるのですね。
漢方では、「酸甘化陰(さんかんかいん)」といい、酸味+甘味で身体の潤いを生むという古来からの知恵があります。
麦味参顆粒(ばくみさんかりゅう)は五味子(酸味)の収斂作用によって電解質喪失を防ぎ、麦門冬(甘味)で身体に潤いを与え、高麗人参(甘味)で消耗した体力回復をはかる、
3つの生薬からなる大変シンプルな漢方薬ですが、酸味と甘味を合わせたまさに「酸甘化陰」な処方です。
麦味参顆粒は「生脈散(しょうみゃくさん)」として中国では熱中症対策に点滴として使われるほどポピュラーな漢方薬、
・大量の汗をかいた後、ぐったりしてしまう方
・夏になると喉が異常に渇き、身体に熱を感じてしまう
・夏の食意欲不振、夏バテの予防にお勧めします。
明確な症状が出てしまう前に予防治療できるのが、中医学 漢方薬の面白いところなんですね。